映画『ミート・ザ・フューチャー 培養肉で変わる未来の食卓』あらすじ他

ドキュメンタリー映画『ミート・ザ・フューチャー 培養肉で変わる未来の食卓』

食の未来を変えることをめざして、培養肉の研究開発に取り組む人々のドキュメンタリーが2023年6月に日本で公開されます。

この映画に関して、日本のサイトではまだ最低限の情報しか公開されていません。

そこで今回、映画の公式サイトや書籍を参考に、あらすじやおもな出演者の情報をまとめてみました。

培養肉の開発者たちの思想や、開発現場の一端にふれられる貴重な映画です。関心のある方は、ぜひ。




Meat The Future 公式予告編

ミート・ザ・フューチャーのあらすじ

ミート・ザ・フューチャー 培養肉で変わる未来の食卓』は、アップサイド・フーズ(旧メンフィス・ミーツ)の共同創業者兼CEO、ウマ・ヴァレティとそのチームの活動を5年間にわたって追ったドキュメンタリー。

同社は2016年に世界で初めて培養肉のミートボールを作り、2017年にこれも世界初の培養による鶏肉・カモ肉を作ります。大きな課題であるコスト削減も急速に進んでいきました。

彼らは培養肉が消費者に届くまで、あと少しという段階にこぎつけたのです。

ミート・ザ・フューチャーの基本情報

2020年製作/84分/カナダ

原題:Meat the Future

配給:アップリンク

劇場公開日:2023年6月9日

上映映画館:YEBISU GARDEN CINEMA、アップリンク吉祥寺

スタッフ・キャスト

監督

リズ・マーシャル

製作

リズ・マーシャル

製作総指揮

モービー クリス・ヘジダス

脚本

リズ・マーシャル

撮影

ジョン・プライス

編集

キャロライン・クリスティ ローラン・シュリム

音楽

イゴール・コレイア モービー

ナレーション

ジェーン・グドール

 

キャスト

ウマ・ヴァレティ

ニコラス・ジェノベーゼ

エリック・シュルツ

ケーシー・カースウェル

ダニエル・デスメット

マシュー・レオン

マイケラ・ウォーカー

ムルナリ二・ババタネニ

ブルース・フリードリヒ

アマンダ・リトル

主要キャストのプロフィールなど

主要なキャストのプロフィールをかんたんにご紹介します。

ウマ・ヴァレティ

アップサイド・フーズ共同創設者、最高経営責任者。

インド出身の心臓専門医。臨床研究の一環として患者の肝細胞を注入し、再生を促す研究に携わったのをきっかけに、動物の細胞から食品を作るアイデアを得る。2015年、ニコラス・ジェネベーゼとともにメンフィス・ミーツ社(2021年よりアップサイドフードに社名変更)を共同設立した。

ニコラス・ジェノベーゼ

同社の共同創設者兼チーフサイエンスオフィサー。

肝細胞生物学者。家族の農場での家禽の飼育やバイオプロセス技術者などの経験を経て、ウマ・ヴァレティとともに、家畜の肝細胞の培養のための新しいアプローチを開拓した。

エリック・シュルツ

同社の製品および規制担当副社長。

分子生物学者、科学政策戦略家。おいしく持続可能な食品および食品プラットフォームを設計。連邦政府の政策立案者でもある。

ケーシー・カースウェル

同社の副社長、プロセス開発。

培養肉製品のエンジニアリング(開発、テスト、導入)の展開をスケールアップを推進している。

ブルース・フリードリヒ

非営利団体グッドフードインスティテュート(GIF)の共同創設者兼エグゼクティブディレクター。代替タンパク質の開発に資金を提供するベンチャーキャピタル会社、ニュークロップキャピタルの共同創設者でもある。

アマンダ・リトル

ファンダ―ビルト大学教授、ジャーナリスト、作家。

著書『サステナブル・フード革命』でノーチラス・ブックアワード、レイチェル・カーソン環境書籍賞を受賞。環境ジャーナリズムの分野で優れた業績をあげた人物に贈られるジェーン・バグリー・リーマン賞を受賞。

ナレーションを務めるジェーン・グドールは、世界的に有名な動物行動学者。環境保全や動物福祉などの活動家でもあります。

映画公開後のアップサイド・フーズ

2020年に公開された作品なので、その後の情報をちょっと補足しておきます。

アップサイド・フーズ社は2022年11月16日、培養鶏肉のデータを提出したFDA(米国食品医薬品局)から「安全性に関する追加質問なし」という回答を得たそうです。

gakei
gakei
農林水産省の資料によれば、これは「承認・認証ではない」とのことですが、流通に向けた大きな一歩であることは間違いありません。

まとめ

ドキュメンタリー映画『ミート・ザ・フューチャー』についての情報をお知らせしました。

日本でも開発が進む培養肉ですが、国の具体的な規制方針などはまだ定まっておらず、消費者の間でも賛否両論が入り混じっています。

新しい食が次々と生まれる中で、私たちはこれから何を食べるのか。どう選ぶのか。いろいろな意味で、考えるヒントを与えてくれそうな映画です。

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