サステナブルがテーマのデザイナーズレストラン、KAWA KITCHEN(東京・蔵前)が、2023年4月から月数回のディナーの提供を始めました。
KAWA KITCHENでは、建築家・隈研吾氏のデザインによるリサイクル素材を使ったアートな空間で、ヴィーガンやハラルなど多様な食文化に対応したメニューを楽しめます。
「サステナブル」と「お洒落」を兼ね備えたサービスや商品がまだまだ少ない中、注目の存在といえますね。
サステナブルがテーマのデザイナーズレストラン
KAWA KITCHENは、サステナブルな食材とリサイクル素材を活用した健康志向のレストランとして2023年2月にオープンしました。場所は東京・蔵前です。
隈研吾氏によるデザインの空間には流木や間伐材などが使われ、ナチュラルでありながらアーティスティックで洗練された雰囲気です。
1Fは、運営元の株式会社スライバルがプロデュースする、サステナブルな日用品のセレクトショップ。くりかえし使えるステンレスストローなどのグッズを買うことができます。
そして2Fがカフェ・レストラン。こちらの内装にも、さまざまなリサイクル素材が効果的に使われています。
カフェ・レストランでは東京スカイツリーや隅田川沿いに広がる景色を楽しみながら、「米とお茶」をベースにした和風とカリフォルニア風の料理をいただくことができます。
グルテンフリー、ベジタリアン、ヴィーガン、フレキシタリアン、ハラルなど多様な食文化に対応したメニューを提供しているのも大きな特徴です。これについてはのちほどくわしく解説します。
昼間だけの営業から、限定的にディナーの提供を開始
KAWA KITCHENの営業時間は、これまで水曜~日曜の 10:00~17:00 (料理ラストオーダー 16:30/ドリンクラストオーダー 16:30)でしたが、2023年4月15日から、一部営業日に夜の営業が加わり、ディナーの提供が始まりました。
昼間とは違った魅力の隅田川の夜景を楽しみながら、サステナブルな素材の体に優しい料理を楽しむことができます。
ディナー営業時間
4月15日(土) 18:00〜21:00(LO20:00)
4月22日(土) 18:00〜21:00(LO20:00)
4月29日(土) 18:00〜21:00(LO20:00)
KAWA KITCHENが対応できる多様な食のスタイルとは
KAWA KITCHENが対応可能な、さまざまな食のスタイルの中身について説明しておきましょう。
グルテンフリー
グルテンフリーは、グルテンを含む食品をとらない食生活をいいます。
グルテンは小麦、大麦、ライ麦などに含まれるタンパク質の一種です。体質的に合わない人は、腸の異常などさまざまな症状が出てしまうので、グルテンが含まれた食品を避けるべきとされています。
しかし近年は、体質的に問題がなくても、健康志向の人やアスリートなどに幅広く取り入れられるようになっています。
ベジタリアン、ヴィーガン
ベジタリアンとヴィーガンは、ともに肉や魚をとらずに植物性食品(プラントベースフード)を食べるという点では共通しています。
違うところは、ベジタリアンが卵や乳製品などを食べるのに対して、ヴィーガンはそれらも口にしないという点。ヴィーガンは、菜食主義をより厳格に守っているのです。
フレキシタリアン
フレキシタリアンは、基本的に植物性の食品を食べ、時々は肉や魚も食べるという柔軟な菜食主義を実践する人々。柔軟性を意味するflexibleと、vegetarianを合わせた造語です。
ハラル
ハラルとは、「イスラム教で許されている」という意味。
ハラルフードとは、イスラムの神に食べることを許された食べ物(魚介類、野菜、果物など)のことです。逆に、宗教的に飲食を禁じられているのが豚肉やお酒などで、こちらはハラムといいます。
細かく調べてみると、食のスタイルにはまだまだいろいろな分類があり、時代とともにどんどん多様化が進んでいるのがわかります。
でも、食事上の制限があるために外食の選択肢が少なく、不自由を感じている人もまだまだ多いと思います。このお店のように、最初から多様性を意識したメニューのあるお店が増えれば、食の楽しみが広がりますね。
KAWA KITCHENの名前の由来やポリシーは
ところでKAWA KITCHENというネーミング、ちょっと変わっていますよね。
これは、隅田川沿いの美しい立地(KAWA:「川」)と、カリフォルニア(加:「カ」リフォルニア)と日本(和:「ワ」)の文化を融合させるアイデアから生まれた「加和」が由来だそう。
そしてKAWA KITCHENは、次のようなミッションを掲げています。
- 蔵前エリアの歴史と文化を尊重する
- さまざまな食文化をもつ多様な人々に心地よい食のひとときを提供する
- 人にも地球にもできる限り優しい食材や調理方法を選択する
- 食を通して持続可能な社会作りに貢献する
- 食を通して日本文化や伝統などの素晴らしさを発信していく
こうした姿勢に共感する人、サステナブルな食をおしゃれに楽しみたい人は、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。